小文化学会の生活

Soliloquies of Associate Association for Subculture

小文化学会の案内

 みなさんはじめまして。小文化学会のブログへようこそ!

    小文化学会(以下小学)は2016年9月1日に設立された学生を中心とする、総合思考サークルです。関心領域は会員の自由。あなたの探求するものが、小学の探求するものになります。

 「学会」と称していますが、当然ながら実際に学会として運営される団体ではありません。あくまで「ごっこ遊び」のようなものだとお考えください。しかし模倣とはいえ「学会」の体裁を取る以上は真摯に活動していきたいと思っています。

 具体的には以下の活動を行う予定です。

・記事の作成と当ブログへの寄稿

・記事をまとめた冊子の作成、配布

書物・アニメ等を用いた勉強会

 

 Twitterアカウントはこちらです

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 当会へのご連絡は、本ブログの各記事のコメント欄(当記事でも差し支えありません)か、Twitterアカウントのツイートへのリプライ、またはDM、小学のeメールアドレス(shobunkagakkai☆gmail.comの☆を@に変更)にお願いいたします。いきなり入会をする必要はございません。興味、意見を少しでも持っていただいたら、お気軽にご連絡ください。

 

他者依存による自己の存在承認とその戦略《童貞という立場から》

 6年間の男子校生活を終え、大学に進学してしばらく経ったころ。

 人は環境の変化による価値の再構成時に自己の同一性が保てなくなるらしく、その煽りを受けたのか、あるいは頭が混乱状態にあったのか、真相は不明だがあろうことか僕は生まれてはじめて恋をした。

 結果はわかっていた。だが、自分の気持ちを素直に言葉として表現できたうえに相手へと伝わり、さらに相手がわざわざ僕に面と向かっての意思表明をしてくれたため、僕はきちんと満足できている(ただし直後にしばらく泣きつづけたが……)。

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今年はこういうのを読みました2017

 2017年も終わりですね。何かを達成したような、達成できなかったような1年でした。ただ、読んだ本は確実に糧になったといえるはずです。そんなわけで(?)会員が読んだ本をおのおの紹介して、今年の小学の活動を締めくくりたいと思います。

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重なる空想と現実――『サクラクエスト』の時空間

 すっかり寒くなって2017年秋アニメも終盤に差しかかってきました。この1年もあっという間に過ぎてしまい、振りかえる暇もありません。当記事が2017春夏アニメの感想なのに、今になって投稿されているのも矢の如き時間のせい……と責任転嫁もほどほどにして、そろそろ本題に入りましょう。

 『サクラクエスト』のキービジュアルが最初に公表されたのはちょうど1年前になります。P.A.WORKSの“お仕事シリーズ集大成”と銘打たれたこの作品に、私は「お仕事シリーズ」第1弾である『花咲くいろは』を重ね、どんな内容なのかと期待を寄せました。もともとP.A.WORKSの作品はよく見ていて、そのうえ『花咲くいろは』はゆかりのある石川県が舞台だったので、とても懐かしく、面白く見ていましたし、劇場版が上映された際には映画館にも足を運びました。『SHIROBAKO』は残念ながら見られずじまいでしたが、アニメの制作現場を描いて好評だったようですね。「お仕事シリーズ」というコンセプトの視点に立ってみた場合、もしかしたら『花咲くいろは』よりも視聴者には親しみやすかったのかもしれません。

 ※以下、作品の内容を含む記述があります

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趣味は”アナログゲーム”

 こんにちは。お久しぶりです。エチゴニアです。最近はめっきりと寒くなってきましたね。体調管理には気を付けたいところです。前回の投稿からだいぶ時間があいてしまいましたが、これからも少しずつ投稿していきます。

 

 さて、今回は私の趣味である"アナログゲーム"について書きます。アナログゲームとは、電子機器を使用しない非電源系ゲームのことです。有名な例を挙げると、将棋囲碁双六などのボードゲームや、トランプ麻雀ちんちろりんなどのテーブルゲームがあります。
 しかしこの説明では”アナログゲーム”界隈の実情と大きく食い違ってしまうのです。その認識の差を記述することがこの記事の主題となります。この記事では”アナログゲーム”の認識を3つの視点をからめて説明しようと思います。

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電子感想戦 第1回 田山花袋『少女病』(2)

 前回に引きつづき、電子感想戦の議事録を掲載したいと思います。人数も増えて感想戦はさらに盛りあがりを見せました。具体的なテクストの読みこみは複数人ですると1人でするのとはまた違った楽しさがありますね。

 参加者:10nies(以下、10)

     エチゴ二ア(以下、ヱ)

     モロトフ・カクテル(以下、モロ)

     つおおつ(以下、鳥)

     てねてんね(以下、て)

     航空志望(以下、航空)

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電子感想戦 第1回 田山花袋『少女病』(1)

 秋本番となってきましたね。食欲もスポーツも魅力的だけど、小文化学会としてはやはり読書の秋です。そんなわけで、シャレというわけでもないですが文化の日に初の試み、電子感想戦を行いました。事前に課題作を読み、ネット上で意見を交わす挑戦にどうなるかと心配しましたが、結果的に予想以上の盛りあがりを見せ、話は2日間にわたりました。長くなってしまったので分割し、順次アップしていきたいと思います。記念すべき第1回は、1907年発表の田山花袋少女病』。100年以上前の作品ながら、いまでも新鮮な作品。読めば読むほど新しい発見がありました。

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『「地の塩」殺人事件』と湾岸戦争の関係

Ⅰ. 概要

 このレポートでは、イスラエル人作家シュラミット・ラピッドによる『「地の塩」殺人事件』(1992)という作品における推理小説という形式と湾岸戦争の描写の関係について考察する。

 まず、『「地の塩」殺人事件』の推理小説としてのプロットについてⅡで説明する。次に、『「地の塩」殺人事件』における湾岸戦争の描写についてⅢで説明する。更に、湾岸戦争そのものについてと、当時有名になったジャン・ボードリヤールによる『湾岸戦争は起こらなかった』(1991)という本についてⅣで確認する。最後に、推理小説という形式が湾岸戦争の真実を伝えるのに効果的に作用していることをⅤで説明する。

 このレポートは、2017年度に慶應義塾大学で開講された総合教育セミナーⅡを下敷きとして作成された。

 

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金正日のかわいい嘘

 4月にこれからもがんばって活動していきます! みたいな感じで意気込んでいたのに、気が付いたらもう6月の終わりになってしまいました。私は竜宮城にでも遊びに行っていたのでしょうか。もし本当に行けたらそれほど嬉しいことはありません。

 冗談はほどほどにして、本題に入るとします。遡ること穏やかな風の吹く1年の中でもっとも出歩くのが快適であろう3月下旬、私は新宿の小さな映画館にて『太陽の下で』を見ました。ワイドショー等で紹介されていたので、タイトルに聞きおぼえがある方もいらっしゃると思います。この映画はロシアのヴィタリー・マンスキー監督制作の、北朝鮮のドキュメンタリー(のドキュメンタリー)映画です。

 ※以下、映画本編に関わる記述を含んでいます

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人工知能は世界の論理を解明出来るか

 医学系の大学に入学してはや二か月。毎日の学習や定期考査など、学問が軌道に乗ってきた頃である。文系脳の僕にも理解できるような、素晴らしい理系の授業をなさる先生方にはとても感謝している。同時に、人間関係も多様となった。良好な関係の者もいれば、未だによくわからない者もいる。自分がその人でない以上、完全にその人の気持ちを推し量ることは出来ない。

 ついでに六年間男子校出身の僕が女性の気持ちを推測するのは至難の業である。仲の良い友人と話すことのない同期との差は、経験論的な交流の頻度の差なのであって、大事なのは人間関係に完全がないということを踏まえたうえで不断の努力をすることなのだ。不完全でもその人を知れば新たな発見があるかもしれないし、役立つことだってあるかもしれない。そんなことを考えながら、今日も僕は近くの人とのコミュニケーションを図る。

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