小文化学会の生活

Soliloquies of Associate Association for Subculture

差別とヘイトが溢れかえる世界の行き着く未来に希望はあるのか?”〜迫害されながらも共存を求め戦い続けるマイノリティヒーローたちから学ぶこと〜”

 久々の投稿となります。さて皆さんはX-MENというアメコミのヒーローチームをご存知でしょうか?アメコミの2大巨頭の一角とも言うべきMARVEL社の看板ヒーローチームの一つで同名コミックの主人公たちです。

 

 簡単に紹介させていただきますと1963年に原作スタン・リー、作画ジャック・カービーというMARVEL社の黄金コンビによりX-MENは創造されました。当初は低人気だったようですが1975年にチームを再編成してから爆発的に支持を得たこともあり2012年の時点で1冊の売上が世界一のコミック(*1)となっています。また、アニメシリーズが制作されたり2000年より20th Century Foxより実写映画化がスタートしこちらも現在に至るまでの17年間にスピンオフ作品も合わせて10作品制作されており2017年6月現在、最新作であり17年間大人気キャラクターウルヴァリンを演じてきたヒュー・ジャックマン氏とX-MENの創設者であるプロフェッサーX役のパトリック・スチュワート氏の卒業作である『LOGAN』が日本でも公開されており、翌年2019年には新たに3作品が公開されることがアナウンスされているアメコミ実写映画ブームの火付け役であり牽引役とも言うべき一大ビッグシリーズとなっています。

 

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-俺の政権がこんなに出会い系バーに厳しいわけがない-空振り安堵と坂口安吾

おはようございます。つおおつです。
最近政治が面白いですね。
 個人的には、都政も国政も本当にやんなきゃいけないことそっちのけだなあという感想しかありませんが、一つ気になったことがあったので記事を書かせていただきます。それは、前川喜平前文部科学事務次官の出会い系バー報道についてです*1

 

 公人*2と性。これは古今の東西を問わず、問題にあがってくることですね。

 

 今回はこの問題を議論するにあたって、たまたまつおおつが読んだことのある坂口安吾が1950年に書いた*3エッセイ、『安吾巷談 02 天光光女史の場合*4』を参考にしつつ議論していきたいと思います。

*1:なんのことかわからない方は、http://archive.is/ZnvAy を参照

*2:まず、既に事務次官を辞めた人が公人にあたるのかについては議論の分かれるところですが。

*3:この文章の初出は1950年2月1日の、「文藝春秋 第二十八巻第二号」です。

*4:青空文庫で読めます。 坂口安吾 安吾巷談 天光光女史の場合

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新年度の挨拶

 平成29年度になりました。1年生のみなさん、ご入学おめでとうございます。進級したみなさん、今年度も引きつづき頑張っていきましょう。留年したみなさん、以下同文です。

 さて、この時期にキャンパスへ行くとべたべたと壁にビラを貼っているのが見られます。サークルの勧誘ですね。あのひとごみが懐かしいという方も多いはずです。私もそのひとりです。新入生の方は電話番号を求められたら大学の学事の番号を教えておきましょう。LINEを求められたらインターネットで適当に見繕ったおじさんのアカウントを教えるとおじさんは若い子と知りあえるわサークルは団員が増えるわでみんな平和になります。

 ところで、小文化学会はなんか勧誘活動をしないのかと気になる方がいらっしゃるかもしれません。いるかいないかはさておき、当会はその類を行いません。ビラを貼るにも大学で勧誘活動するにも、認可がないサークルには居場所がないのです。

 しかし、現代はとてもそういう活動がしやすい環境がそろっています。ありがたいことです。こちらが一方的に伝えるばかりでは入りにくいと考えた結果、当会は窓口となるLINEアカウントを設けることにしました。

 

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 こちらをフォローしていただくと、当会とコンタクトを取ることができます(たぶん)。たぶんというのはまだ実際にしていないので分からないのです。申し訳ない。

 あと、askとかいうものをやることにしました。

ask.fm

 こちらに質問していただいても構いません。

 当会は、いってみれば開かれた思想のプラットフォームです。あなたが大衆と思わないものであればなんだって当会は受けいれます。活動が定まっていないのでやりたいことがあれば提案してくださってもOKです。まずはお気軽に声をかけてください。そこからあなたの探求と発信の旅が始まるはずです。

暗渠のすゝめ

 

 はじめまして、エチゴニアといいます。このような記事を書くのは初めてでして、無作法には御容赦ください。

 

 まず最初に

 この記事は暗渠を知らない人に、私なりの暗渠の魅力を伝えるために書いています。なのでできるだけ簡潔に(あるいは乱暴に)最初から説明するつもりです。

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プリンセスメゾンのススメ―沼ちゃんが教えてくれる東京の新しい生き方―

 はじめまして。つおおつと申します。

 2016年は例年と同じように、いろんなアニメが放送され、いろんな作品が話題になりました(総花的)。しかしこのつおおつ、残念ながらそういう文化の波に去年はまったく乗れませんでした。

 仕方ないですね、初めての一人暮らし(+大学)というのは毎年アニメを欠かさず見てる人が定期的に見れなくなるくらいの大変さを持っていますから。

 しかしそんな私にも一つとてもビッグなことがありました。

 そう、kindleの購入です。

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2017年の挨拶

 あけましておめでとうございますというにはやや時期を逸しました。寒い日が続きますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私はC91で買った同人誌をすべて読み切る前に期末考査へ突入しようとしています。

 唐突ですが、9月の時点で私が考えていた構想を再掲します。

2017年1月

・2016年秋アニメに関する記事の投稿

・小学の会員がインターネット上で交流できるグループを作る(それが実現可能なほどの会員を集める)

・論文形式の記事の投稿を開始する

 ……見事に現像されなかった青写真になっていますね。あまりよろしくないです。

 もちろんこうなったのは忙しさにかまけて記事を投稿できなかったからなのですが、他にも積極的な認知活動をしていなかったから、というのがあります。というか、それしかないです。

 私だけで活動しているというのも一因なのかもしれません。その解決策として特撮等に深い知見を持っている友人に頼んで年末に2本記事を投稿してもらいました。僕は門外漢なのですが、「小文化」を掲げているからにはあらゆる文化を受け入れたいと思っています。

 それらのプラットフォームの役割を十二分に果たすためにも、ぜひ多くの方に参加していただきたいのです。「小文化」という名称で避ける方もいるかもしれません。しかし、いわゆる大衆受けしないものにこそライトをあてる価値があると、私は信じています。「小」とは卑屈な自嘲でも無理解な軽蔑でもなく、むしろこんなに面白くて奥が深いことを受け入れない世の中は馬鹿げている! と言えるぐらいに開き直ろうという気概を込めている(つもり)なのです。

 ただ、声高に馬鹿げていると主張しても無意味です。きちんと論立てていくからこそ真価が理解されるのです。もちろん、すでにある評論系の大学サークルとの差異が明確になっていないのも参加なさる方がいらっしゃらない理由のひとつになっているのでしょうが、あえて独自色は今のところ出さず「来る者は拒まず」の精神でやっていきたいと思いますので、少しでも興味ある方、なかなか日の目に当たらないジャンルについて真剣に伝えたいという方はこちらのコメント欄か、小学のメールアドレス(shobunkagakkai☆gmail.comの☆を@に変更)に連絡を頂ければ幸いです。なんだか挨拶ではなくお願いになってしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。新しい記事は鋭意製作中です。

 

 

 

 

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』から感じた”静かな侵略”の恐ろしさと”自由を勝ち取ること”の素晴らしさ

 2度目の寄稿になります。(恐らく、今年最後の投稿になるのではないでしょうか?来年も少しずつこの活動を盛り上げていけるといいですね。)

 今回は執筆者が数あるアメコミ実写作品の中で最も好きな作品の一つである『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』を考察したいと思います。

 

 考察を始める前に”キャプテン・アメリカ”というキャラクターの簡単な説明をさせていただきます。キャプテン・アメリカを知らない人が抱くイメージの多くは恐らく、”なんか盾が強いらしい愛国者”だと思うのですがこれは誤解で、彼が忠誠を誓っているのはあくまでアメリカという国やアメリカ軍という組織ではなく”自由”と”博愛”を重んじるアメリカン・スピリッツの精神です。どちらか(なお、今回紹介するのはマーベル・コミックの実写映画シリーズであるMCUシリーズ内での設定です。)

 

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国内外の特撮作品から2016年という年を振り返って

 初めまして、国内外の特撮作品に関して執筆させていただくことになった者です。ブログは完全に初心者なのでお見苦しい点もあるでしょうがご容赦いただけると幸いです。
 
 いつの間にやら年の瀬ですね。振り返ると2016年は様々なことが起こりました。複雑に絡み合った様々な人々や国・組織の利害や価値観の違い、先行きが見えない現代だからこそ多くの悲しい出来事や不安となるニュースが飛び交い個々人の”正義”が試された1年だったように感じます。
 
 これはフィクションという虚構の世界の住民たちも同じでした。そして、同時に虚構と現実が互いに影響しあった1年だった様に感じます。というわけで、今年制作された一部の作品を用いて考察していきます。 続きを読む

小文化学会の活動展望(2016年9月~2017年3月)

 案内でも記載したように、小学の会員は現在ひとりだけです。当分のあいだは、私のソロサークルにならざるをえないでしょう。しかし、会則をお読みになれば分かっていただけると思いますが、ゆくゆくは「学会」の名称に負けない規模の団体となり、有意義かつ生産的な内外問わない交流ができるようにする予定です。そのためにも、今年度はPR期間として小学の存在を知っていただくために以下の活動をいたします。

2016年

9月

・1日に発足。Twitterの公式アカウントを作成し、小学が対象とする分野をすでに扱っている方、サブカルチャー、特にサブカルチャーの発展的批評に興味がある学生の方を中心に認知を図る

・9月中に最初の記事を投稿する(論文の形式ではない)

10~12月

・既刊のライトノベル・マンガ、アニメを対象とした記事の投稿を開始する

・ひきつづき認知を図る

2017年

1月

・2016年秋アニメに関する記事の投稿

・小学の会員がインターネット上で交流できるグループを作る(それが実現可能なほどの会員を集める)

・論文形式の記事の投稿を開始する

2月

・来年度(2017年度)にむけた本格的な活動の思案

3月

・インターネット上で集まった会員で実際に会合を開き、4月以降の活動のための役職決め等を行う

 

 この予定は実施するものからこうなればいいなという青写真まで、全てを混ぜたスケジュールです。当然、順調に進む保証はありません。このように活動展望を公表するのは一種の大言壮語です。今年度を振りかえって後悔しないように、堅実に活動していく所存です。

 鬼が笑うでしょうが、仮に順調に進んだとしても来年度はまだ不定期な活動になると思います。理想は毎年学生、非学生問わず一定数の会員が入会し、定期的な冊子の作成、配布をすることです。それを実現させるためにも、来年度は新会員をあまり積極的に呼びこまず(もちろん入会しようという方は歓迎します)、まず既存の会員で組織を堅固なものとする行動に精進したいです。ちなみに、小学は非学生の方も歓迎いたしますが、あくまで基本としては学生によるサークルとして運営する予定です。学生が切磋琢磨しつつ、自分の思考を正確にテキストにするための場所。それが小学の目標です。

小文化学会会則

  第1章 総則

   第1条 本会は小文化学会と称する

   第2条 本会は会員によるサブカルチャーの研究を通じて当該分野の発展を目的とする

   第3条 本会は前条の目的を達成するために以下の活動を行う

       ・記事作成

       ・機関紙の作成、配布

       ・諸媒体を用いた勉強会

       ・類似した活動をする他団体との交流・提携

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